得意と言えるのはどのくらいのレベルなのでしょう?
このあたりは主観になるので人によって見解は分かれるかも知れません。
ビジネスで得意といえるのは、その分野で稼げることはもちろん、あるいはその分野のの見識を元に自社製品を売ることができるということかもしれません。つまり、その分野の見識をもとに相手が求めているものを提供することができるということになります。
個人の場合は、「得意だ」と言えるのは、少なくともその分野のことを人に教えることができるということかも知れません。
人に教えることができれば、周囲からはその分野の達人として見られるでしょう。
共通するのが人に教えることができるということです。これはまったく個人的な定義なので、人によって異論があるかも知れません。しかし、客観的に見るとそこがひとつの分かれ目ではないでしょうか。
では、人に教えることができるかできないかという分かれ目は、何によって生まれるのか。
それは「体系的に習得しているかどうか」ではないでしょうか。
体系的に習得すると言うことは、物事がちゃんと理解され整理されて頭の中の引き出しに収納されていると言うことです。
ですから、何かを問われたときには、どこの引き出しにそれがあるかが分かっていてすぐに提供できる言うことです。引き出しの重要度や優先順位なども分かっているので、相手の求めるレベルに応じて見識やノウハウを提供できるわけです。基本と応用、派生や展開がちゃんと分類されて引き出しに入れてあります。
これはプロとアマチュアの差と言えるかもしれません(もちろんアマチュアでもプロレベルの人はいます)。
プロはその分野のことを体系的に把握しており、そのため、何かを問われても理路整然と何らかの見解を述べることができます。また、その人なりの方法論を身につけています。あるいは、自分がどこまで分かっていて、どこから先は分からないかも分かっているはずです。だから、ひとつは客観的に、もうひとつは自分自身の体験や考えに基づいて見識を提供できるということです。
この体系的に把握理解している、あるいは習得していることが、「得意である」というひとつの目安になるのではないかと思います。ですから、自己判断のひとつの方法は、それを人に教えることができるかどうかではないでしょうか。